先日ハロヲタが題材の映画、あの頃。の上映がありました。
ハロー!プロジェクトと言って皆さんは何を思い浮かべますか?
つんく♂P、老舗というイメージからAKBに負けたアイドルみたいな印象まで様々な思い起こし方をするだろうなと思います。
私は楽曲の素晴らしさはもちろんのこと、仕事がら長く続くグループアイドルという組織について考えてしまうことがあります。
その中でもイメージしやすいであろうモーニング娘。について少しお話したいと思います。
モーニング娘。は20年以上活動しています。同期に宇多田ヒカルなどが未だ活動をしているのでスゴくないような感じになってしまいますが
企業の生存率は「10年で6.3%」「20年でなんと0.3%」なのでそういった切り口から覗き込んでみると、「あの頃。」から活動しているというのはそれだけで実力の証明と言えると思います。では何故長く生き残れるのでしょうか。
・ビジョンの共有
モーニング娘。は元々ボーカルオーディション落選組です。ですからボーカルグループとしてのモーニング娘。がそこにはあり、時代に合わせて世間へのアプローチが変わっていきますがテレビで持て囃された黄金期からボーカルやダンスと言ったスキルを重視したものの辛酸をなめたプラチナ期に移行した時でも続いてきた秘訣なのだと思います。今はロッキンジャパンなどのフェスなどに出たり一つずつ可能性が増えていき楽しみです。今後も立ち上がった落選ボーカリストのプライドを胸に頑張ってほしいものです。
・ブランドイメージの分離
ブランドとは非常に強く、脆いものです。1度定着してしまったブランドを脱ぎ捨てるのは容易ではありません。しかしブランドがあることで守られることもあります。
ポケモン25周年の投票結果でピカチュウが7位という話を聞きました。やっとポケモンはピカチュウから抜け出せたのでしょう。25年間ずっと同じメニューで同じ客から商売するわけにいかないので当然ですね。
SONYはMDが売れてたからMP3プレイヤーを開発できずにappleに負けたという話を聞いたことがあります。秘伝のタレを守ることと継ぎ足して時代に合ったものにする必要があるのでしょう。
さてモーニング娘。は最初の5人というグループではなく卒業加入の出来るグループになることで継ぎ足しを可能にしました。しかしそれでも黄金期のメンバーがモーニング娘。というブランドイメージの固着は避けられません。その後に更に深めたのがモーニング娘。の名前の後に年号を付けるというものだと思っています。今はモーニング娘。21なのですが全て同じグループのようでメンバーは少しずつかわっていきます。それを楽しむのがグループアイドルだと思いますがどうしても回顧してしまう瞬間があります。しかしそれでも去年より今年はここを積極的にやってるなとか、あそこがもう少したりないなとか比較することで批判するだけでなく前向きに捉えられるようになっている気がします。
・新人教育の徹底と標準化
ハロプロには研修生制度があり徹底的に教え込まれます。その一つに挨拶です。
よくアイドルには長いキャッチフレーズの挨拶があります。「えくぼは恋の落とし穴」とか「真面目なアイドル真面目にアイドル」とかですね。ハロプロはそういう所の力の入れ方というよりは呼ばれたら手を挙げて「はい、牧野真莉愛です。真莉愛は野球が好きで・・・」と自分の存在をアピールしフルネームを述べて、その後も名前をこれでもかと連呼する。これは非常に普段使いの戦術だと思います。一人称がmattyはなかなかきついですが何かとわたくしmattyがとか弊社VIPSが提案するなんかは使えるんじゃね?と思っていつも勉強してますハロプロ聴講生のmattyです。こういった所作を当たり前に使うこと、またスキルなどももちろん得手不得手がありますがその中でも最低限パフォーマンス力のハロプロとして世に出すレベルまでもっていく研修制度があるのは素晴らしいと思います。
他にも素晴らしい点がいくつもあるのですが長くなるのでやめましょう。
組織としてメンバー自身も変容し、時代に合わせて組織の形態を自然と、恐らく偶発的に変えていったのもここまで来るまでに重要なポイントだったと思います。
特に初代リーダー中澤と8代目リーダー道重のリーダーとしての在り方は全く異なるものでした。
危ない、また始めるところだったぜ。
それではおやさゆみん。
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